<< 【告知】特別練習会のお知らせ | main | 2011年静岡県囲碁選手権・県大会 >>
2011.07.08 Friday

剛腕丈和の思い出

 先日、Twitter上で囲碁年鑑を買おうか買うまいか逡巡している人がいたので思わず購入することを薦めるツイートをしてしまった(日本棋院の回しもの?)のだが、これは多くの囲碁愛好家には経験のあることではなかろうか。

 ひとくちに囲碁ファンといってもいろいろなので、すべてが棋書に親しむわけではないであろうが、囲碁の本をいろいろ買ってみるという人は一定割合いるはずだ。本ばかり増えて一向に上達しない、という嘆きはよく聞く。一度買いだすと止まらなくなる傾向にあるらしく、深みにはまると部屋が囲碁の本だらけになる。それはそれで結構幸せなこと(?)かもしれない。


 棋書を渉猟していると、明らかに自分のレベルでは手に負えないようなものが、どうしても欲しくなることがある。買おうか買うまいか悩むのはこういうときだろう。理解できないのではないか、こんなに棋譜を並べないのではないか、こんな詰碁はついに解くことがないのではないか、などなどいろいろ思いは巡るが、一方でどうしても欲しいという気持ちがあって迷う。このどうしても欲しいという気持ちは、なかなか論理的には説明しにくい。明らかに今の自分では意味不明のものなのに、強い興味関心が湧きおこってくるのはなぜだろうか。

 そもそも、囲碁を好きになる人にはそういう部分があるのかもしれない。黒石と白石が織りなす盤上の世界は、一定の棋力になるまではほとんどカオスである。初心者だったら全く意味不明だ。しかし、意味がわからないがそこにはなにかとてつもなく面白いことが潜んでいるように感じ、それを確信できる(それは勘違いというものかもしれないが)のがある種の素質なのだろう。


 個人的にそういう経験をしてのは、初めて本格的な打碁集である『剛腕丈和』を買ったときである。囲碁年鑑は書店ではなく、初段になると棋院から通販のDMが送られてきて、流れで買ってしまったという感じである。『剛腕丈和』を買ったのは、中3か高1ぐらいだったと思うのだが、まだ初段なるかないかぐらいの棋力だった。谷島屋本店でこの本を見つけて、何かとてつもなく面白そうで欲しくなったのだが、難しそうだ。棋譜もあまり並べたことがなかったので、ちゃんと読めるかどうかかなり不安に思った。お小遣いは月に千円か千五百円だったと思うので、当時の私としてはものすごく大きな買い物だ。ページをめくり内容を見ながらずいぶん悩んだ記憶がある。しかし、意味がよくわからない棋譜や参考図が、見れば見るほど面白そうに思えてくる。

 結局欲しいという気持ちが勝って、購入してしまった。急いで家に帰って碁盤を出して、早速という感じで並べ出したのだが、そのときの気持ちは今でも忘れられない。(ああいう心持で常に勉強できていたらもっと強くなれるでしょう)実際並べてみるのはさほど苦労しなかったように思うが、高木九段の解説をどこまで理解できていたかは大いにあやしい。しかし、上達には役だったようである。一つにはこの本が名著だったという幸運もあるのだろうし、繰り返し並べたので少しは理解が進んだのだと思われる。買い物としては成功であった。



【参考】

剛腕丈和(方円書庫)

囲碁年鑑2011(方円書庫)


     
コメント
>明らかに自分のレベルでは手に負えないようなものが、どうしても欲しくなることがある。
>買おうか買うまいか悩むのはこういうときだろう。

ノンノン♪
そういう場合、私は迷わず買いです(笑)。

むしろ悩むのは将来、「レベルが上がれば読まなくなるような」本や、
山のようにある問題集のたぐいですね。
詰碁は今にして思えば、買っておけばよかったという本がありますが。
  • GO!
  • 2011.07.08 Friday 18:59
GO!さんは、もうすでに「一線」を越えてしまっていますからね(^^;一般ピープルの参考にはならないでしょう・・・
  • だす
  • 2011.07.08 Friday 19:07
いい本ですね。個人的に買いそびれた本ですが泰然知得とならぶ名著でしょう。
私はこのシリーズの秀和からスタートしました。解説は少ないですが棋譜が多く
走る碁に傾倒するきっかけになった気がします。
個人的には古典詰碁のうち発陽論を買いそびれたのが心残りですね。
  • 呉清源ファン
  • 2011.07.08 Friday 19:54
先日はお勧めいただきありがとうございました。
分割された棋譜は何冊か並べていたおかげか、囲碁年鑑の総譜も意外と抵抗なく並べることができています。
これからもブログのほう、参考にさせていただきたいと思います!
  • 買おうか買うまいか逡巡していた人
  • 2011.07.08 Friday 21:46
呉清源ファンさん>>
 なるほど、秀和、呉清源というのは一貫性があるかもしれませんね。チョフニョンとかも好きですか?

nak25さん>>
 将棋の棋譜並べができれば、囲碁は楽勝なのでは?
 楽しんでください!
  • だす
  • 2011.07.09 Saturday 07:58
なるほど、私はイレギュラーですか(笑)。
棋力以上の本を買って積読にするのが楽しみとはいうのは、
一般ピープルにはないとは認識していませんでした(笑)!?
  • GO!
  • 2011.07.10 Sunday 10:29
自炊の話が興味深いです。
電子書籍は興味深いのですが、バックアップが心配です。
  • だす
  • 2011.07.11 Monday 18:10
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
お知らせ
12月30(水)〜1月4日(月) 休業
1月11(日) 藤風会
1月24日(日) 1月例会


特別練習会:3/22 3/29 
Categories
PR
Twitter
Calendar
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
Selected Entries
Archives
Recent Comment
Recent Trackback
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM